文部科学省管轄の独立法人である「大学入試センター」が実施している試験で、正式には「大学入試センター試験」といいます。センター試験は「高等学校の段階における基礎的な学習の達成度を判定する目的で行われる」試験のことをいいます。
国公立大学入試では、原則としてセンター試験と各大学で実施する個別試験の2回の試験を総合的に判断して合否判定をするしくみになっています。国公立大学志望者は必ず受験しなければならない試験です。推薦入試の場合は、センター試験を課す場合と課さない場合があります。
「私大志望だからセンター試験は関係ない」と思っていたら大間違いです!センター試験に参加する私立大学はどんどん増加しており、その数は私大全体の8割以上に相当します。センター試験のみで合否を決定するこの方式を採用し、国公立大の併願校として受験人数を大幅に伸ばしている大学もあります。
つまり、受験生にとって今やセンター試験は避けて通れないものとなっているのです。実際、難関大受験者のほぼ全員がセンター試験を受験していると言っても過言ではありません。ですから、現役生はセンター試験を視野に入れた学習が不可欠です。
センター試験の科目は6教科28科目が用意されています。すべてを受験する必要はなく、どの科目を課すか、配点をどうするかは各大学・学部が自由に設定しています。受験生は志望大学・学部の入試科目を早めにチェックし、把握しておかなければなりません。
◆検定料
3教科以上受験18000円
2教科以下受験12000円
成績開示手数料800円(成績開示を希望する場合、出願時に検定料と併せて払込)
次に掲げるのはセンター試験に関する主なスケジュールです。このように、受験案内の入手から出願、試験、合格発表、入学手続きなど、受験から入学までにはさまざまな手順を踏む必要があります。
1.「大学入試センター試験受験案内」の配布
9月上旬から「大学入試センター試験受験案内」が配布されています。この受験案内には出願期間、出願方法、試験日程、試験科目、リスニングテストの概要、受験にあたっての注意などが記載されていますので、早めに入手して一通り目を通しておきましょう。受験案内は、センター試験を実施する大学の窓口で配布されていますので、最寄りの大学で入手できます。また、在籍高校で入手しているはずですので、担任の先生や進路指導の先生に相談してみるのもよいでしょう。
2.出願
センター試験の出願期間は10月1日から中旬まで。現役生は学校で一括で出願できます。出願書類を入手し、金融機関や郵便局で検定料を納付し、志願票を書かなければいけませんので、出願準備は余裕を持って行いましょう。
3.確認はがき、受験票
出願すると10月下旬から11月上旬に「確認はがき」が送られてきます。この確認はがきで、氏名などの登録内容が間違っていないかどうかを必ず確認してください。12月上旬から中旬に送られてくる受験票と写真票に写真を貼るのを忘れないように。また、試験会場も記載されていますので、必ず交通ルートなどを確認し、できれば下見に行くようにしましょう。
4.私大事前出願
センター試験利用入試の出願を、センター試験本試験実施より前に締め切る私立大が増えており、ほとんどの大学が事前出願を採用しています。センター試験直前に慌てないように、早めに出願書類を手配しておきましょう。
5.本試験・追試験
センター試験本試験は例年、1月第3週の土日に実施されます。体調不良などで本試験を受験できなかった場合は、翌週に実施される追試験を受験することができますが、医師の診断書が必要で、ほとんどの場合、本試験よりも難しい問題が出題されます。試験会場も全国で2カ所のみで負担が大きいので、本試験受験に照準を定めるようにしましょう。
6.自己採点、国公立大出願
センター試験の正解・配点は、試験当日の夜ないし、翌日の朝にホームページや新聞などで公表されます。これをもとに、解答・配点と照らし合わせ自己採点を行います。この自己採点結果を見てから個別試験の出願校を最終決定しましょう。実施直後の週の半ばに平均点の中間発表があり、国公立大出願締め切り直後に平均点の最終発表があります。国公立大学の出願は追試験終了翌日から10日間なので、平均点の中間発表を参考にして出願校を決定することになります。
7.成績通知書
出願時に希望した受験者には4月中旬以降にセンター試験の成績通知書が送付されます。
センター試験は、選択肢から正解を選びそれに基づいてマークシートを鉛筆で塗りつぶしていく方式で実施されます。マークが薄かったり、枠内からはみ出していたり、小さかったりした場合は、コンピュータが読み取れないことがあるので注意が必要です。また、自分が解答した科目をマークし忘れると0点になってしまいます。さらに、センター試験では自己採点が必要ということを忘れてはいけません。センター試験では問題用紙は持ち帰ることが可能なので、自分の解答を問題用紙にも記録して、試験後、自己採点します。この得点を基準に、出願する大学を決めていくことになります。しかし自己採点と実際の得点が異なっていては正しく受験校を選ぶことはできません。そのため、マークミスは絶対にしないように細心の注意を払いましょう。
センター試験の問題は、平均点が6割くらいになるような方針で作成されています。難問・奇問はなく、教科書の範囲から出題されます。きちんと対策を立てておけば十分高得点を狙えます。そのため、難関大学では8〜9割の高得点が必要。「センター試験は教科書レベルだから」と侮らないことが大切です。
国公立大の中には、志望者数が募集人数を大幅に上回ることが予想される場合、あらかじめセンター試験の点数で受験者を絞り、その受験生に対して個別試験を実施します。これを「2段階選抜」といいます。志望大学の募集要項に「志望者が募集人員の6倍を越えた場合に2段階選抜を実施する」等、書かれている場合は要注意となります。センター試験の結果次第では、個別試験を受けられない「門前払い」というケースも考えられます。
※センター試験を運営する「大学入試センター」のホームページには、下記のような"お役立ちコンテンツ"も掲載されています。(リンクをクリックすると「大学入試センター」のサイトにジャンプします。)
過去の試験問題と正解
平成19年センター試験 試験問題・解答
平成20年センター試験 試験問題・解答
平成21年センター試験 試験問題・解答
平成22年センター試験 試験問題・解答
センター試験志願者数・受験者数等の推移
センター試験受験者・平均点の推移
| 教 科 | グループ | 出題科目 | 試験時間 (配点) |
出題方法等 | 科目選択の方法 |
| 国 語 | 国語 | 80分(200点) | 「国語総合」、「国語表現I」の内容を出題範囲とし、近代以降の文章、古典(古文、漢文)を出題する。 | ||
| 地理歴史 | 世界史A 世界史B 日本史A 日本史B 地理A 地理B |
60分(100点) | 左記出題科目の6科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | ||
| 公 民 | 現代社会 倫理 政治・経済 |
60分(100点) | 左記出題科目の3科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | ||
| 数 学 | 1 | 数学I 数学I・数学A |
60分(100点) | 『数学I・数学A』は、「数学II」と「数学A」を総合した出題範囲とする。 | 左記出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答する。 |
| 2 | 数学II 数学II・数学B 工業数理基礎 簿記・会計 情報関係基礎 |
60分(100分) | 『数学II・数学B』は、「数学II」と「数学B」を総合した出題範囲とする。 ただし、次に記す「数学B」の4項目の内容のうち、2項目以上を学習した者に対応した出題とし、問題を選択解答させる。(数列、ベクトル、統計とコンピュータ、数値計算とコンピュータ) 『簿記・会計』は、「簿記」及び「会計」を総合した出題範囲とし、「会計」については、会計の基礎、貸借対照表、損益計算書、財務諸表の活用の4項目の内容のうち、会計の基礎を出題する。 『情報関係基礎』は、職業教育を主とする農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報及び福祉の8教科に設定されている情報に関する基礎的科目を出題範囲とする。 |
左記出題科目の5科目のうちから1科目を選択し、解答する | |
| 理 科 | 1 | 理科総合B 生物I |
60分(100分) | 左記出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | |
| 2 | 理科総合A 化学I |
60分(100分) | 左記出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | ||
| 3 | 物理I 地学I |
60分(100分) | 左記出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | ||
| 外国語 | 英語 ドイツ語 フランス語 中国語 韓国語 |
【筆記】80分(200点) | 『英語』は、「オーラル・コミュニケーションI」及び「英語I」に加えて「オーラル・コミュニケーションII」と「英語II」に共通する事項を出題範囲とする。 | 左記出題科目の5科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | |
| 【リスニング】(『英語』のみ) 解答時間30分(50点) |
●現行
| 教科 | グループ | 出題科目 | 試験時間 |
| 国語 | 『国語』 | 80分 | |
| 地理歴史 | 「世界史A」、「世界史B」、「日本史A」、「日本史B」、「地理A」、「地理B」 | 60分 | |
| ※1科目受験可 | |||
| 公民 | 「現代社会」、「倫理」、「政治・経済」 | 60分 | |
| ※1科目受験可 | |||
| 数学 | 1 | 「数学」、『数学・数学A』 | 60分 |
| 2 | 「数学」、『数学・数学B』、「工業数理基礎」、『簿記・会計』、『情報関係基礎』 | 60分 | |
| 理科 | 1 | 「理科総合B」、「生物」 | 60分 |
| ※1科目受験可 | |||
| 2 | 「理科総合A」、「化学」 | 60分 | |
| ※1科目受験可 | |||
| 3 | 「物理」、「地学」 | 60分 | |
| ※1科目受験可 | |||
| 外国語 | 『英語』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 | 【筆記】80分 | |
| 【リスニング】30分 (『英語』のみ) |
●改正後
| 教科 | グループ | 出題科目 | 試験時間 |
| 国語 | 『国語』 | 80分 | |
| 地理歴史・公民 | 「世界史A」、「世界史B」、「日本史A」、「日本史B」、「地理A」、「地理B」、「現代社会」、「倫理」、「政治・経済」、『倫理、政治・経済』 | 60分又は120分 | |
| ※最大2科目受験可(注2) | |||
| 数学 | 1 | 「数学」、『数学・数学A』 | 60分 |
| 2 | 「数学」、『数学・数学B』、「工業数理基礎」、『簿記・会計』、『情報関係基礎』 | 60分 | |
| 理科 | 「理科総合A」、「理科総合B」、「物理」、「化学」、「生物」、「地学」 | 60分又は120分 | |
| ※最大2科目受験可 | |||
| 外国語 | 『英語』、『ドイツ語』、『フランス語』、『中国語』、『韓国語』 | 【筆記】80分 | |
| 【リスニング】30分(『英語』のみ) |